なんでも良しとしとくれよ。

そういうことです。

YouTubeチャット欄、のはなし

YouTubeチャット欄に関するいざこざをよくメールで相談されたり、色んなことを聞かれます。なんとなく、思い出したことを書きます。

 

しばらく前の話です。好きなミュージシャンのボーカルがやっているラジオを、YouTubeで生配信という特別番組がありました。普段は収録でFM放送らしく、私は一度も聴いた事がありませんでした。出演者はボーカルの人とスタッフ。二人で視聴者と電話を繋ぎ、悩み相談を聞く企画でした。

 

印象に残ったのが、大学生の女の子の悩み。「彼氏と別れてから、日本の某アイドルにガチ恋してしまった。どうすれば良いかわからない」というものでした。話を聞いた出演者の二人が、ほんの少しだけ、ほんの少しだけですが、ふふっと笑う感じがしました。話はその恋は叶わないという線で進んでいき、叶うと思っているのか、本気なのか、実際にしていた恋とはまた違うのか、という所が掘り下げられていきました。女の子は少し自嘲気味になっていて、あ、これ、なんか嫌だなと私は思いました。

チャット欄にいる人たちは、勿論そのボーカルのファンだと思います。その場にいるということは、普段からラジオを聴いていたり、それなりに情報を入れ、聴いてみようと足を踏み入れている人なのですから。ボーカルの人の意見に勿論賛同します。「時間の無駄だよ」「意味がないからやめた方がいい」こんなコメントばかりが流れていました。

ハタチそこそこの女の子が、生放送で、好きなミュージシャンと会話をして、不特定多数の人間の前で、言いにくい(かもしれない)悩みを打ち明けているのにもかかわらず、*1流れているコメントが全部否定的なのです。空気を読んで彼女が振る舞いを遠慮がちにしてしまったら、せっかくの相談もスッキリしない気がします。

 

少し会話が落ち着いた時、『同じ時代に生きてるから、可能性は0じゃないよ』とコメントしたと思います。それを見たスタッフさんが私のコメントを拾い、そうだよねぇ、と二人は賛同。ガラッとチャット欄も変わり、明るい話に向かっていき、終わりました。

徳川家康と結婚したい」と言っている訳ではないのですから、可能性は、限りなく0に近くても0ではないと思います。その恋が実るかどうかはそこまで大きな問題ではなく、その気持ちを力にどうやって生きていくかの方が大切で、きっとそういう話の方が建設的だと思います。真面目に話を聞いて答える感じの番組だったので、尚更そう思いました。出演者に媚びるより、話してる人に寄り添いたい。

 

私的には、YouTubeのチャット欄は必ず必要なものではありません。嫌なものが目につく時は閉じてしまえばいいとも思います。視聴者同士が交流する場でもなく、流れている映像にコメントするというだけのものです。ただコメントをするのであれば、なるべく見ている人を嫌な気持ちにさせたくない。こういうふうに、コメントを拾われて空気が変わる事があるし。自分が節度を守って思いやりを持って扱えばよいだけだと思います。勿論他人は変えられませんし、期待するのも違うのでしょう。無駄に傷つきすぎないように、がんばりましょ〜。

*1:私だったら死ぬほど緊張して終わりだな…今の若い子は本当に肝が据わっていますね…