なんでも良しとしとくれよ。

そういうことです。

『昼顔』をみる(ネタバレあり)

友人が見たがっていた映画。

私は連ドラを全話見ていたけれど、特に二人の未来は気になっていなかった。

せっかく宇都宮に買い物に出たので、付き合って見ることに。レイトショー初めて。

 

ドラマ版をまとめると、結婚している上戸彩斎藤工がお互いのパートナーを裏切って不倫。

上戸彩は夫とセックスレスにあり、子供がいない。

斎藤工は出世していく妻に劣等感を感じる日々で、こちらも子供なしという関係。

不倫が周囲の人間全員にバレて、修羅場に陥ったのちに、弁護士を交え書類で『いかなる手段でも連絡を交わさない』ことを誓う。

上戸夫婦は離婚、斎藤夫婦は転居という結末だった。

て、文章にするとこれだけの事なんすけど、その続きの話。

 

上戸彩演じる紗和が海辺の町でひとり暮らしていると、斎藤工演じる北野が蛍の生態に関する講演会で町へやってくる。

一目見るだけと講演会に行くと北野に気付かれ、お互いを認識。川で一緒に蛍を探す関係に。

連絡先も交換せず、肉体関係にもならない。

最後の日にしようとバスを一緒に降りたところを、北野の妻、乃里子に見られて…という感じ。

 

これ以降は結構ネタバレで。

 

個人的には、最初からハッピーエンドになるはずがない物語だと分かっていたので、展開には驚かず。

というか、心中でもするのかと思ってました。ドラマの時から乃里子の狂気がすごいので、簡単に終わるはずがないだろうと。

それに、今の世の中、映画の展開ひとつとっても文句が多い。不倫ののちにハッピーエンドなんて、不倫推奨してるのか!?と騒ぎ立てる人も居るだろうし、この手の映画のお決まり展開は、強い女が生き残り、愛した男が死に、女の腹には新しい命が宿っている。そのままの展開でした。

ただ、死に方は納得いきません。まさか、故意に殺したあの人は、罪に問われるよね?と苛立った。愛情と暴力は紙一重なのか?そんな事はないと私は思う。そこに理性があれば。あの殺し方は衝動でしかなく、私は愛だとは思わないし思えない。北野の優しさが甘いんだよなー常に。ドラマより映画の方が、傷を受けた側の気持ちが丁寧に表現されていた気がしてそこはいいな〜と。

 

結局、なぜ紗和と北野が惹かれ合うのかっていうのは、「分からない」と北野が言っていた。分からないというのは、言葉にできない、理屈じゃないものがあって、その感覚がなにより愛おしさに繋がるのだと。実際、現実の恋愛もそういう感覚に陥る事は多分にあるし、この人の何が好きなのか?と考えたりする事だってある。言葉で説明しろと言われても難しいという気持ちは痛いくらいに分かるなぁ。乃里子の執着的な感情も分からなくない。独りよがりになった時点でそれは行き場がなくなるので、余計どうしようもなくなるんですよね。でも、そういうものなんです。

 

映像はとても好きだった。

海。魚介を食べる人々。蛍の小さな光。ボロボロになっていく麦わら帽子。溺れる紗和。北野の左手の薬指の怪我。昼顔の柄の浴衣。浮遊感。レールに突き刺さるハイヒール。蛍の光と同じ、エメラルド色のリング。

ひとつひとつに込められているものがなんとなく分かる感じが、ありがちでも、全部美しかったです。

 

 

 

 

私は昔、不倫をしそうになったことがある。

まだ処女だったころ出会った人で、結婚していると知りながら連絡をとっていた。

「家庭は冷え切っているし、離婚するつもりだ」と言われた。

私がどうしても家に帰りたくなくて、地元の町をひとりふらついていた時、その旨を何気なく伝えたら、今すぐ会いにいく、と連絡がきて、わざわざ新幹線に乗って会いにきてくれた。

会った途端手を握られ、髪の香りを嗅がれ、これは…食われるかも、と感じる。

田舎なので駅前は閑散としていて、ホテルくらいしかない(相手も帰る電車がない)ので、初めてラブホテルに入った。

何もしないという話だったけれど、やっぱり、そうだよね、という感じで。

何かあったとしても、それはそれでいいかな、好きだし。という感情だったはずなのに

キスをした途端になぜか体がゾッとして、胸がどんどん冷えていくのを自分で感じ、色々いやらしいことはしたけど、結局最後までは致しませんという姿勢は崩さず、そこまでいかなかった。

私は27歳の割に、本当に性経験が少ないけれど、それでもなんとなく、肉体関係を結ぶとその人のことがわかる、っていうのを体感としてすぐ理解できた。相手からの自分に対する愛情の有無は、筒抜けに近いくらい分かるものなのだと。

乃里子は北野との子供を諦めていないと言っていたけれど、北野との行為に愛情は感じられたのかなぁ。ふと思った。

 

https://youtu.be/tI1_4zrhG6A